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言葉でマーケを考える


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SEOも大事ですが、RPOも考えましょうね。(1)

2015年 06月 22日

SEOも大事ですが、RPOも考えましょうね。(1)_e0279055_12025279.jpg
この間、「文章は誰にでも書けるのか?」という記事を書きました。

この記事を書くにあたって、ネットを少し検索してみたんです。


そうしたら、あるWEB制作会社のホームページに行き当たりまして、そこに文章の書き方講座というのが掲載されていたのです。


「おお、これは面白い!」と思いまして読み始めてみたんですが、読み出してしばらくすると、



なんじゃこりゃ?



と、首を捻らざるを得なくなってしまいました。





話の出だしは大変素晴らしかったのです。


「ネットはキーワード検索から人がやってくるのだから言葉が大切。だから私達は文章を大切にしています」


だそうです。ふむふむ。その通り。



「でも、WEBや技術の事を分かっているライターがおらず発注出来ない」



はぁ、出会いが悪かったんでしょうね。



「クライアントさんに書いてもらうと手直しが大変」



そらそうだ。だって素人さんだもの。



「だから」


はい。


「私達は自分で文章を書けるようにしました」


ええええー! 本気か?


「私達は全員がライティングできるようにしています」


おいおいおいおい。待て待て待て、なんだそれは。


という話だったのです。


コンテンツ制作やライティングというものをやった事がない人が聞くと、特に問題がないように感じるかもしれませんが、これはコピーライターとグラフィックデザイナーとカメラマンとイラストレーターと印刷スタッフとと、専門家同士が連携して仕事をやってきた僕から見ると、ものすごくおかしな意見に聞こえるわけです。

だって、要約するなら「デザイナーとライターを兼任してやってます」「どっちも素人です」「中途半端にしかやれません」と言ってるだけの話ですから。

これは、あまりにプロとは何か? ということを、甘く見過ぎだよなぁと思ってたわけです。

でも、プロを甘く見過ぎてるWEB制作会社だからこそ、そのコンテンツは驚くなかれ、その話の流れのままに文章講座の実際を解説し始めたわけです。

それがどういう内容かというと、「クライアントから出て来た文章を実際に添削した過程のレポート」だったのですね。

「おお、そこまで晒してくださるのですか、これは面白い!」と思うじゃないですか。
こっちもプロですから。いや、そこで実際、とても上手に添削されているかも知れないわけですから、こちらとしても興味津々になるじゃないですか? ねぇ?

なので、じっくり見させてもらったわけです。
そしたらこれが…、ひどいなんてものではなかった訳です。

内容を細かく言うのも差しさわりがありますので、(検索したら出てきちゃいますからねぇ。営業妨害するわけにもいかないし)簡単に要約しますが、元の文章は、



「私たちはAという考え方とBという考え方を核とした組織作りを提案します」



という文章から始まる内容の200字くらいの文章だったのです。

僕としては、読んでいくと、Aに関しては色々書いてあるのだけれど、Bに関しては、ほとんど書いてない文章だなと思って、僕ならそこを直すよなぁと思った訳です。

なにせ、出だしの文章が全体構造を確定する「AとBを核として提案」という文章なんですから、普通の読み手なら、AとB、両方の詳細解説を、その後の文章の流れに期待しますよね?
これは別に特別な事ではなくて、普通の読み手なら、そう「期待」するはずです。

これは、プロのライターなら、「読み手がどう思うのか?」くらいは普通に想像しますから、たいていのライターが、「この文にはBの解説要素がないから、読み手が戸惑うぞ」と考えるはずです。

その後どう対応するかはライターさんによるでしょうけど、僕なら、いくら原稿の手直しだけを依頼されたとしても、これでは直しようがないので、予算やスケジュール的に多少余裕があるなら、「すみませんが、この文章を書いた方にインタビュー(電話でも可)させてもらえませんか?」と、申し出ると思います。

だって、必要な要素が書かれていないで、こっちが勝手に作文するわけにはいかないですから。とくにこれは企業メッセージですから、読み手に対する企業側の宣言であり「お約束」なわけです。
そこを勝手に埋めるわけにはいかないわけです。

で、言ったらなんですが、こういう具合に言葉足らずになっている要素「B」は、たいていの場合、言葉にするのが難しいからこそ文章になっていない事が多いんですね。

「どう書いたらええかわからんから、まぁとりあえずカッコつくように書いておけ」

となってる事も多々あります。

なので、僕がインタビューを申し出て、それがOKになったところで、その原稿を書いた人に話を聞いても、ゴニョゴニョよくわからんようなことを言うだけ、なんてことになる可能性も高いのです。

でも、です。

僕の場合は、そこで諦めずに食い下がって「あなたが書きたかったことはこれこれ、こういうようなことですか?」というような質問をします。ここで、なぜ食い下がって質問するかというと、その質問によって、「おー、それそれ、それが言いたかったのよ」という納得のお答えをもらえることもけっこうあるからなんです。

で、この「もしかして、こういう事が言いたかったのですか?」という質問が出来るかどうかが、ライターの腕なんじゃないの? と、僕は考えてます。

で、もう一つ言うなら、「こういうこと」の例文を一つ出した程度では、「おおー、それが言いたかったのよ」という事にはならない事がほとんどです。やっぱり、二つ三つは例文を出さないとその方の「思い」に近づけないわけです。

それどころか、こちらから出した例文AとBの中間的なニュアンスが欲しいんですよね、と言われるような事も良くあります。
文章を書くのが難しいというのは、実はここなんですね。

「一般論じゃなくて、私は普通とは違う感じ方をしてるんだ。でも、それをどう言えば良いのか、よく分からないんだ」

なんですよ。ありきたりの「高品質の性能」とか「お客様志向の」とかでは満足できない、もっと個性的なんだ!という思いがクライアントの側にある。

仕事にやる気があって、良い製品やサービスを作っていて、それを何とか広く多くの方に伝えたいと思っている人ほど、内容が深くて、うまく言葉にできない、という事がすごく多いわけです。

だから、そこを、どう掬い取るのか? それが僕の仕事だと思っています。

なので、「中間のニュアンスだ」とかのぼんやりした要望をを聞いて「分かりました、じゃ、その中間くらいのニュアンスで文章を書いてまとめてみますので、その原稿を読んで赤(アカ)を入れてください」と、後の作業はこっちでやりますからと引き取って、チェックだけをお願いするわけです。

ま、僕なら、予算と時間があるなら、そうさせてもらいます。

でも、ある程度のレベルまで原稿を書く腕があるライターなら、概ねこのくらいのところまではやるんじゃないでしょうか? 著名な経営者の自伝なんかは、たいていプロのゴーストライターが書いているものであって、それはどれだけ著者の方から「ニュアンス」を言葉化するのか? という事ですから。

もちろん、上記で出した「例文」は、経験によって5つも6つもドンドン出せて、最初の執筆者の想いの細かなニュアンスまで取り出せる者と、常識的範囲の「例文」をいくつか示すにとどめて、失敗なく無難に着地させる者と、というような幅はあると思います。

それでも、おおむねプロのライターなら、そこくらいまでの事はすると思います。そうしないと、「直し」自体が出来ない訳ですから。

で、仮に予算やスケジュールの都合でインタビューが出来なかった場合は、上記で示した「いくつかの例文」のうち、もっとも当てはまりそうな例文を、想像で書いて、「わからないなりに書いてあるところがあるので、元の執筆者にチェックいただいてくださいね」ということを担当の方に伝えるということくらいはします。

このくらいは、まぁプロのライターならするでしょう。本当に常識の範囲です。

で、ここまで出来なくても、そこそこの文章が書けるタイプの人なら「これ、Aの事は書いてあるけど、Bの事、全然書いてないし、これだけ渡されて直せとか言われても出来ないよ」と、作業そのものを断る、ということになるはずです。つまりプロではないけれども文章を書くのが得意な人なら「これはできないわ」と断るという事です。

この添削例の文章の場合は、そういう大きな問題を持っている文章だ、ということですね。

実は、こういう「肝心のことが欠けている文章」というのはよくあるものなんです。というのは、「言いたい事をうまくまとめる」というのは、文章を書く訓練を日々重ねていなければできない事だからです。

日々文章を書く訓練をしているわけではないけれども、営業業務は毎日やってるから、伝えるべき事が何かは分かっている、なんていう方に文章を書いていただくと、「何か言いたそうなんだけど、言葉になってない」なんて事がとても多くて、で、実はその「言葉になっていない部分」に、コピーライティング的に超重要でお宝になるような、素晴らしい売り文句が眠っている、場合がけっこうあるんです。

大事な事だからこそ、個別具体的な顧客対応をしていて、個別具体的であるからこそ、「一言でうまく伝える=抽象化して言葉化する」というのがとても難しいという事なんですね。

この、「営業のキモ」を見抜くのがコピーライターの腕なわけです。

文章の添削というのは、面白いもので、こういう「伝えたいんだけど、それがうまく書けなくて、ドタバタした文章になっている」というのがおぼろげながらに見えてくるんです。

それはコピーライターが、ずっと「伝えなければいけないんだけど、うまく書けないや。ああ、でも、これを書かないとコピー(広告宣伝文)にならないや」という苦労をずっとしてきたからなわけです。

だから、

「書かれているべき事が書かれていない」というのを見破る、

というのは、実はまさに職人芸なのであって、そうそう誰にでもできるというわけではありません。

でも、少なくともプロのライターは、「この文章の流れなら、読者が何を期待するか?」という判断基準で書ききるクセをつけていますから、最低限の書き落としは避けているはずです。そのくらいの事はできるものです。

さて、では、最初に紹介したWEB制作会社の添削例ではどうなっていたでしょうか?

はい、そうですね。
この「書かれているべき事が書かれていない」という事自体を、完全に見落としていました。
まるきり見落としてるんですよ。
ライターならあり得ません。

しかも!

この場合の直しの最低点のやり方は、AとBの二つの詳細説明するのではなく、もう、「核」が、最初からAしかないかのように原稿を作ることなんですね。
で、その場合は、Bの言葉そのものを文章から削除しなくてはいけない。詳細説明のない言葉が出てきたら、読み手に混乱を起こしますから。

ところが!

このWEB制作会社の添削例では、Bのキーワードは詳細説明がないままに、ただ「意味の説明のない言葉」として刈り込まれることなく残ってたんですよ。

なおかつ!

Aの詳細説明の部分は、一番重要な説明文が「ムダな繰り返し」と考えられて、削除されてたわけです。

あかんやろ! それ!

いやもう、ライターとしては突っ込みどころ満載なんですね。本当に。

で、その添削例を紹介した後に「良い文書を作るWEBライティングルール」として、

・誰もが分かっている当たり前のこと
・すでに説明されていて、同じ事を言ってるだけのこと
・「という」「のような」「であること」などの直接意味がない言葉
・「すべて」「多くの」「一部の」などの形容詞や副詞で書かなくても伝わる場合
・「構成するメンバー」とムダな説明が加わっている場合
・「しかし」「だから」「それゆえ」などの接続し(なくなっても話の流れがおかしくならない場合)

を、削って短くするのが良いと書いてあるわけです。

えええええええええええええええええええええええええええええええ!!!

全部逆やっちゅうねん。

しかも、その「短くした方がいい」という考え方自体、紙という文字量の制限がある、印刷物での基本ルールであって、WEBでは通用しまへんがな!
WEBのランディングページなどでは、ある程度の長さがないと(当然ムダな長さは意味ないのですが)商品は売れないというのがセールスライティングでは常識です。

印刷物では用紙面積に制限があるので、ライターは苦労して短い文章を書いてきましたし、情報圧縮のテクニックもすごく身に付けてきました。
でも、本来は、もっと読者の気持ちに沿って、適切なタイミングで解説なども織り交ぜながら「長い=親切な」原稿を書きたいと思っているものなのです。
必要なタイミングで書かれている文章は、多少無駄なように見えて、読者からすれば「とても親切」ということになります。

WEBでは印刷物とは違って、この「とても親切」な文章が書けるわけです。ここがWEBの良いところ。ブログがここまで定着したのも「必要な長さで書ける」ためなんです。
だから、WEBでは「短く書く」という事は、それほどプライオリティが高くないわけです。

つまり、このWEB制作会社は、WEBの専門家なのに、印刷物での「良い文章の書き方」を参考にしてるだけで、「WEBの特性を活かせる文章術」のABCがわかってない、という、WEB制作会社としてどうなのよ?と言わざるをえない状態だったわけです。(かなり恥ずかしい話なのではないですかね?)

ああ、話が長くなりすぎましたので、この話は続きます。

ちなみに、見出しに書いたSEOよりRPOを考えましょうのRPOとは何か? という話の解説は、また次回。

書き出すときりないので、いったん終了。
ひっぱってすんません。

(続きは以下の記事へ)
SEOを大事にするWEB会社はクソ。「短い文章が良い文章」なんて都市伝説だ。ということを書いてます。




[了]

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by kids1226 | 2015-06-22 12:00 | 文章の書き方 | Comments(0)
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