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発信力のある企業なら、取材できないライターを雇ってはいけません。

2015年 05月 24日
発信力のある企業なら、取材できないライターを雇ってはいけません。_e0279055_09072103.jpg
インターネットで「WEB制作会社の選び方」あるいは「ホームページの賢い作り方」などという記事が良くあります。

そういう記事で書かれていることにも、かなりウソとかデマが多いのですが、ライターから見て「おいおい、それは無茶やで」と思うノウハウに、

●WEB原稿は会社のスタッフが書いた方が良いものができます。

というものがあります。

ひどいのになると「ライターに原稿を頼むようでは、お客さまの心に届くホームページはできません」とか書いてるところもあったりします。

そんなアホな。本気か? と僕なんかは思う。





とくに良く見かける言い方で、

●いまの時代、トップがメッセージを発信しない会社は信頼されません。

という話の流れから「社長が原稿を書くのがベスト」と書いてあるところがかなりあるんですよね。

これ、ウソですから。
理念としては間違ってないけど、現実問題は完全にウソ。
いや、ウソと言うと言い過ぎですかね。大いなる勘違い、としておきますか。

そりゃね、社長が原稿を書ければいいですよ。でも、そんな人、社長10人いて一人か二人です。
おおむね「書けない」というのが正しいです。

もちろん、話をして、すごく面白い、メッセージ性の高いトークのできる社長はすごく多いのです。
あるいは、製品開発スタッフに製品の特長を話させるとかでもいいや。
もう、そりゃものすごく製品を魅力的に語る開発者はいます。すごいです。
あるいは「うわ、これで売れなきゃおかしいぜ」と思うくらい見事なセールストークを語る営業マンだっています。
それはそれはごちゃまんといます。

でも、そういう人に「原稿を書いてください」と言って書けるかと言うと、

●書けない!

んです。


なぜか?


理由は二つです。



1.「話すこと」と「書くこと」は全く別のスキルだから


2.仕事のできる人ほど忙しいから



わかりました?
すごく簡単なことでしょ?

もう、本当にWEBの世界はいまだに一文字○円とかで素人ライターに任せるような事しかしてないので、この1番の「話すことと書く事は別のスキルである」という事が全然、まったく分かっていません。そういうWEB制作会社がいかに多いか。

話すように書けばいいと言うけれど、そのためには、その話者(社長・開発者・営業マン)が、せめてブラインドタッチの技能を持ってないと話すように書けるわけがないんですね。当たり前ですが。
ブラインドタッチができる人は10人に一人ですから、それだけで「書ける人」なんていないという話になります。

で、ブラインドタッチではなく、キーボード見ながら書くというのもできますが、これはキーボードとディスプレイを見比べながらヒーハー言いながら書くわけだから、手書きで書くよりストレスが多くて「しゃべるように書く」のは無理です。

なら、手書きでなら書けるじゃないか? という話になるわけですが、手書きはブラインドタッチの3倍くらい書く事自体に時間がとられます。

実際、話すスピードと書くスピードはおそろしく異なります。5分話した事を文字起こししたら、早口の人だと10頁とかのものすごいボリュームになります。

それを、自分で手書きで文章にしようとしたら、まぁ20倍の100分はかかる。5分のしゃべりを100分で文章にする。
これでも文章書きとしては、かなり早い方でしょう。プロ並みです。

で、そうやってできた原稿が読みやすいか?というと、しゃべり言葉と書き言葉は微妙に違うので、かなり「気持ちの伝わり」が悪いんですね。しゃべりだと話の抑揚などで重要なところは強調されているし、どうでもいい話はざっくりと話しているのに、文章にするとそれがベタっとしていて読みにくいとかになるわけです。

では、これを読みやすい文書に練るところまで、その社長や開発者、営業マンができるか? というと、それはライターさんじゃないから、まず無理です。だって面倒ですから。そんなことまでやってられないよ、というのが本当のところ。

なので、


●原稿は、わかっている人が書いた方が良い。


というのは、机上の空論そのものなんですね。
それはすごく簡単にできるように見えて、かなーーーーり難しいことなんです。

じゃあ、どうするか?

簡単なことです。


●取材して話者の内容を正確な原稿に落とし込めるライターに依頼する


です。
それ以外にやり方はまずないと思ってください。

担当者に原稿を依頼して書いてもらうという方法でもできない事はないでしょうが、基本、とても時間がかかります。時折、すごく早く原稿を書ける人もいますが、それはマレです。仕事を、そういうマレな出来事や「偶然」に頼って進めようとしたら、それはそれは予定通りに行かないというトラブルが山盛り増えますので、やめた方が良いと思います。

キチンと取材する能力のあるライターに頼めば(私に頼んでください、ということではなくて、それなりのプロのライターで充分です。)、たとえば5つの事業部門があって、その5人の担当者に話を聞いて、5つの事業部門の内容を原稿にするということが、1週間は難しくても、まぁ2週間以内にできます。

一人1時間話を聞いたとして、5人で5時間。忙しい担当者を拘束する時間は、それぞれ1時間ずつで済むわけです。事業の進行、進捗にもほとんど影響を与えない程度の負荷をお願いするだけです。「原稿を書く」よりはるかに少ない手間で、より濃い内容の原稿を作成することができるでしょう。

このあたりのノウハウは、印刷物などの制作では、ごくごく当たり前の常識なんですが、どうにもWEBの世界では、この常識が通用しないんですよねぇ。
困ったことです。

ということで、「社長のメッセージ力がある企業」なら、まず「取材力のあるライターを雇う」または「取材力のあるライターに取材させようとする制作会社や代理店」を探してください。
それが結果的には効率も効果も高いのです。


[了]
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■関連記事:こちらもどうぞ!
「WEBマーケティングは数字を見るのが最重要」と考えてるなら、それは明らかな間違い。
不況の時に広告費削減は「常識」なのか?
タイピングができると思っているのに、快適ではない人はいませんか?その解説を書いておきます。
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by kids1226 | 2015-05-24 12:00 | マーケティング