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コンバージョンを追いかけすぎて、「嫌がらせ」にならないように。
2012年 11月 23日
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■「ネット接続無料」と聞けば、誰でも飛びつく。
ひと月ほど前に、Amazonから電子書籍リーダーのkindleが発売されました。
三種類だったかラインアップがある中で、最も低価格なものが「ペーパーホワイト」という名前の白黒版端末でありました。
この白黒版端末には二種類あって、ひとつは読むだけの機種、もうひとつは「無料でインターネットに接続できる」機種とがあったわけです。
で、僕の友人であるコピーライターの男が、この話題を急に振ってきました。
とくに刺激されていたのが、この「無料でインターネットに接続できる」というところでして、「すごいやん!これええんと違うん?」とやたらと僕に聞いてきたわけです。無料でインターネット見放題と思ったんでしょう。
でも僕は「うーん、白黒液晶やろ? 仮に本当にインターネットつなぎ放題だったとしても、見れるのはテキストサイトオンリーやで。それに、通信料で足が出たら商売にならんし、せいぜい書籍ダウンロードが無料というだけなんと違うか?」と、ハード要件から「そんな夢は見なさんな」と釘をさしていたわけです。
で、実際には「書籍ダウンロードは通信料無料、インターネットでは書籍からの検索でWikipedia活用料も無料」という、まぁハードウェア的にも、読書端末としても妥当なサービスだったとはっきりした次第。
でも、そういう細目を知って、僕の友人は、期待を膨らませていただけに「なんやこれ、イヤマーやな。嫌がらせマーケティング」と文句を言っていたわけです。
■知らないうちに、嫌がらせマーケティングになってませんか?
彼が言うには、他の読書端末となりうる、Apple のiPad mini やら、楽天のkobo やら なんだかんだの読書端末との差別化のために、「無料でインターネットに接続できる」と打ち出したのだろうなと。他の端末への「嫌がらせ」として強いアピールを打ち出しただけなんじゃないか? ということなんです。
さて、ここで問題です。
彼の「嫌がらせマーケティングやな」という判断は、どの程度正しかったのでしょう?
僕の判定としては、半々というところです。
実際、kindleのペーパーホワイトは、大人気ですし、読書端末としては良くできた商品です。また、電子書籍という商品は単価も低いですから、多くのユーザーの目を引いて端末の存在自身をより多くの見込み客にアピールして大量販売の仕組みを作り上げておかなければなりません。
それに加えて、iPad mini やら、他の読書端末もたくさん出ているわけですから、他社との違いを強くアピールして、優位性を確保しなければなりません。
それに、
●無料でインターネットに接続できる
という言い方は、書籍のダウンロードに加えて、Wikipediaの閲覧も無料でできるのですから、ウソではありません。誇大広告と断言してしまうのも言い過ぎでしょう。
ですから、大きなところでは間違いはありません。正しいマーケティングだと思います。
Amazonのサイトでのコンバージョン率もうなぎ登りでしょう。
■間違ってないけど、BtoBのライターとしては抵抗がある。
ただ、正しくはあるのですが、それでもやはり、この、
●無料でインターネットに接続できる。
という「言い方」には、コピーライターである、彼や僕には抵抗があります。
なぜなら、それは、
●書籍ダウンロードとWikipedia活用は無料。
という「正確な言い方」が存在するからなんですね。
「正直に、正確に言うたらええやん。そういう言い方ができるんやから」というのが、正直な感想なわけです。
で、なぜ、こういう「正確な言い方」に敏感になってしまうかというと、小さな会社やBtoB(企業間取引)を主たる業務にしている会社では、
1)お客さまとの信頼関係が最優先である
2)不正確な言い方の誤解を解くためにコストが発生する
という二点があるからなんですね。
■誤解が生じる表現は、BtoB企業には大きなコストが生じる。
確かに、Amazoneのように、ビジネスモデルが究極のBtoC、つまり全世界の大量顧客をターゲットにしている、という前提の上での話だと、最優先事項は「より多くの顧客を獲得すること」になります。特に電子書籍事業なら、多少の誤解が生じようとも、そしてその誤解を解くために多少のコストが発生しても、それは大きな問題にはなりません。
しかし、小さな会社やBtoB企業では、小さな誤解を解くという作業コストはバカにならないわけです。
たとえば、「無料でインターネットに接続できる。」と誤解した人が電話で問い合わせてきて、問い合わせのたびごとに「実際には、書籍ダウンロードとWikipedia活用が無料なのです」と訂正していたら、それだけでも時間が取られてしまいます。
その上、期待のサービスではなかったということで「購入はやめました。」という事になったら、説明している時間のマンパワーまで完全に奪われたということになるわけです。同じマンパワーなら、すべてを本当の購入見込み客に向けたいではないですか。
であるなら、商品説明の段階で、「書籍ダウンロードとWikipedia活用は無料です!」と謳う方が圧倒的に良い、と言うことになります。
友人のライターにせよ、僕にせよ、長年ライターをやっていると、こういう製品情報の基本仕様の説明が「あいまい」であることのデメリットが体に染みこんでいますから、どうしても抵抗感が出てしまう、ということなんですね。
それに何より、「あやふやな表現」は、お客さまとの信頼関係を損なう危険性があります。
「無料でインターネットに接続できる」が、実際には「書籍ダウンロードとWikipedia活用だけが無料」だったと知って、
「なぁーんだ、そういうことか。ハッハッハ。うまいこと言いよる」
と、笑って済ませてくれるお客さまばかりなら良いのですが、
「なんやねん、誇大広告とちゃうんか!」
と思われたら、見込み客を一人失ってしまうことになってしまいます。
そういう危険性があるんですね。
■反応が良いときほど、信頼を失う危険性も高くなる。
そして、こうういう
「信頼を失う危険性」
は、堅実な商売をされてきた方なら、良くおわかりだと思うのですが、
「とても反応が良かったとき」
にこそ伴うものなのですね。作用・反作用の法則ではありませんが、大きな反響がある「言い方」は、良く受け取られた場合は良いのですが、悪く受け取られかねない要素があった場合、反作用も大きく出ます。
●書籍ダウンロードとWikipedia活用は無料。
と表記していれば出ない反感でも、
●無料でインターネットに接続できる。
と表記していれば反感を買うことがある、のであれば、小さな会社やBtoB企業では、そういう言い方は避けた方が賢いというものです。
そして、ここでひとつ大事なことがあるのですが、
●企業の信頼は、数値では簡単に表せない。
ということなんです。
BtoC企業なら大きな問題にはならなくても、長期信頼関係が重要なBtoB企業や、これから信頼を熟成していかねばならない小さな企業では、ほんのわずかな信頼の喪失が、将来にわたる大きなデメリットになって育ってしまうことは充分に考えられるのです。
ですから、実は、いたずらに「コンバージョン率」を追い求めるというのは、慎まなければならないんですね。
ネット中心、WEBマーケティング中心でマーケティングを考えている人は、このあたりの「数値にできない価値」を想定し、シミュレーションするという側面がかなり弱いように感じられます。
数値で分かることは、実はとても単純で、表面的な事が多いのです。
ですから、企業の「マインド」を決定するコピーライティングを、簡単に数字だけで判定するのは、いかがなものか? と、常々考えているのです。
[了]
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■関連記事:こちらもどうぞ!
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by kids1226
| 2012-11-23 10:35
| マーケティング
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