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日本には、「東京」をバックアップ(複製保存)するシステムがない。

2015年 06月 19日

大阪以外の方には、ピンと来ない話だとは思いますが、2015年の517日に大阪市では「都構想」という名前の行政区割に関する住民投票が行われました。まぁ、ローカルな話題です。

ですが、これを、


・日本には、「東京」という一極集中システムを安全のために保存しておくようなシステムがない。

311のような地震が東京を襲ったら、日本終了だぜ? いいの?

・いざという時のバックアップを作っておくなら「大阪」なんじゃないの?


という文脈で考えると、他人事にはならないのではないでしょうか?


という事で、今回は、その「都構想」に反対されていた反対派の代表である藤井聡さんの


大阪都構想が日本を破壊する (文春新書 1020)

By 藤井 聡


をご紹介します。





もう、ものすごく乱暴に、この本を一言でまとめれば、

●都構想は行政の区割り替えで意味がない。必要なのは新幹線網だ。

という話になります。

要するに、東京があれだけ大きくなり、日本が東京一極集中したのは、「東京を中心とした新幹線網」が完備されたからだ、という前提に立って立論されている書籍です。
で、これが僕にはかなり納得できました。

実はこの書籍、

第一章:大阪都構想----知ってほしい「7つの事実」
第二章:大阪都構想----知ってほしい「7つの真実」
第三章:「大(だい)大阪」が日本を救う

という、実にシンプルな構成でして、新幹線網の話は第三章にしか出てきません。

一章と二章は、大阪人特有の軽いノリで「わけわからんけど賛成や!」という一群の投票を「理性的」に止めるために書かれた内容でして、正直、投票が済んだいまは、読んでも意味はあまりないでしょう。
(いや、「都構想」なるものが、いかに曖昧模糊とした、中身のないものだったのかを知るには意義があるのですが)

実際、僕は投票前に第一章だけ読んで、その後読まずにほったらかしだったんです。
だから、二章、三章を読んだのは、投票が終わって都構想が潰えて、「じゃ、何をどうしたらええんや」という気持ちになってからでした。

なんと言っても、さして都構想に積極的でも反対でもなかった普通派の私としては、「都構想」が良いやら悪いやら分からなかったので、公的な都構想の説明パンフを読んだ後に、とりあえず反対派の意見もキチンと読んでおこうという事で買っただけの書籍でしたから。

著者の藤井さんも「反対派の代表」というような方でしたから、気持ちとしては眉唾もの、話半分に聞いておかなくちゃ、というのが正直なところです。

で、三章は、今後の大阪をどうすべきかの提言が書いてあります。ここも、投票がどうなるのかわからないし、読んでもしゃーないやろ、ということで読まず。

投票も終わって一か月も経ってから、「あ、そうか、今後の大阪の方向性の話も、あの本には書いてあったんだなぁ」と思って続きを読み始めたということです。

でもしかし!

この三章こそが、すごく面白いわけです。

なんじゃこりゃ!

です。

僕なんかは東京に一極集中してるのは、政府機関が全部東京にあるからで、たとえば財務省だけを大阪に移動させるとか、政府機関を全国に分散して配置する「首都移転」をやるしかないとか思ってたんですけど、藤井さんの意見は全然違う。

「インフラの違いやろ」

の一言です。

それも、空港や道路は東京も大阪もそんなに充実度は変わらないのだそうです。

唯一違うのは新幹線「網」なんですね。
ここが違うから、大きな開きになっていると。

詳しくは読んでいただくとして、大事な事は新幹線を全国に走らせるという考え方は、すでに昭和40年代に閣議決定されているので、その閣議決定に沿って計画を粛々と進めれば良いだけだと主張されてるわけです。

ここが実に現実的なわけです。

いままでは「とにかく、まず東京を中心に新幹線網を」と、整備計画は東京中心に進められてきたわけですが、そのせいで東京一極への集中がとてもひどくなった。
それこそ東北の大震災のような災害が東京で起きたら、もう日本も終わりというくらいに新幹線インフラが偏ってしまってるわけです。

なら、もう、東京中心の新幹線網の整備はええやろと。

それより、いざという時に移り住んでも東京と生活のレベルが変わらず、仕事もあって、文化的な生活を過ごせる環境を、東京以外のところに「も」作っておいたらどうやねん? という考え方なわけです。

これはなかなか面白い。です。

「都構想」に関する話題は、大阪以外では「橋下市長が旧態依然とした旧来勢力に負けたのだ」というようなイメージでしか語られていないように思うのですが、投票後に投票結果をきちんと検証された学者さんの意見によれば、

●実質的メリットのない「都構想」に地元に古くから住む住民は反対し、後から流入して「地域社会」に溶け込めなかった一群が「良くわからんけど賛成」し、僅差で反対派が「よく分からんけど賛成」を抑えた。

という事だったのだようです。(まだちゃんと僕はその意見を読んでませんが)

実はここには、都市特有の「コミュニティの脆弱さ」というものが反映していたのですね。

という事は、より多くの移住者を抱える東京では、同じような事が起きたら地すべり的に「わけのわからない改革」が起きてしまうのではないですかね?

それは「都構想投票」を体験した、大阪市の住人としては、あまりに恐ろしい、恐怖の出来事で、本当の事を言えば投票が終わった後でもガタガタブルブルと助かったのに震えてたというのが正直な感想なんです。

そういう種類の「恐ろしさ」を検証する意味でも、大阪以外の地域の方が、この本を読んでみるのも、意味あるのではないか?と思います。

[了]


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by kids1226 | 2015-06-19 12:00 | 読書日記 | Comments(0)
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